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開会式
いよいよ決勝当日。入場ゲートからスタンドまで、どこも人であふれかえっている。午前中は、歴代インディカーのデモ走行などのイベントを開催。スタートの1時間ほど前に、主催者からオープニングコメントが述べられ、開会式がスタートする。ヘリコプターの曲芸飛行や、マーチングバンドの演奏といったアトラクションが観客を楽しませてくれる。全ドライバーが1人ずつスタンドに紹介され、ボルテージは徐々にヒートアップ。そして各車ピットレーンに並ぶと、ドライバーへの乗車指示が出され、決勝レースのスタートとなる。
決勝レース
迫力のスタートシーン
「Lady and gentlemen, start your engines!」−。 この合図とともに、各マシンはエンジンを始動させ、コース上へ出ていく。フォーメーションラップの後、ペースカーがピットロードに退くと、各マシンは一斉に加速を始める。そしてグリーンフラッグが振られ、最初の1台がコントロールラインを通過したところから、レースがスタートする。

クラッシュ発生!
スタート直後は数台が一団となってコーナーを走行するため、タービュランスが発生しやすく、コントロールを失ったマシンのクラッシュシーンが多発する。
エスケープゾーンのほとんどないオーバルコースでは、クラッシュが発生すると二次的な事故を防ぐため、直ちにイエローフラッグが振られ、コース内での追越しが禁止される。この状態がフルコースコーション。事故処理には数分間掛かり、終了するとグリーンフラッグが振られて、レースはリスタートする。この間の周回数もカウントされる。
ピットインのタイミングが重要
200マイル(約320km)から、最大500マイル(約800km)という長距離を走行するインディカーレース。数回にわたって、タイヤ交換や給油などのためにピットインしなければ、到底走りきることはできない。ラップタイムにほとんど差が出ないため、いかに素早くピット作業を終え、タイムロスを少なくできるかが、レースの展開を大きく左右する。また、コーション時は全車が隊列を組んでスロー走行し、追越しが禁止されているので、上位とのタイム差を広げられることなく、有効にピット作業を行うことができる。そのためイエローフラッグが振られると、マシンが一斉にピットレーンに突入してくる。

ゴールが近づいてくると、そのポジション争いは激しさを増してくる。時速350km以上で走行し続けるマシンには、すさまじい空気抵抗がかかる。それを前走車の後ろにピタリとつくことで、気圧の負荷が軽減され、前走車以上の加速をすることができる。マシンの性能が非常に拮抗しているインディカーレースでは、追い抜くときにこのドラフティングという技術を駆使しポジションアップを図る。
栄光のゴールへ
優勝と2位のタイム差は、2002年シーズンで平均0.8秒以内。ほとんどが1秒以内の接戦で勝負を決するゴールシーンは、インディカーレースの持つ大きな魅力のひとつ。2002年シーズン第14戦では、1位サム・ホーニッシュJr.と、2位アル・アンサーJr.が0.0024秒差という優勝争いを演じた。
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